宅建業法 ・ 広告・業務規制

広告規制・取引態様・契約時期

誇大広告、未完成物件の広告・契約開始時期、取引態様の明示、勧誘規制を整理します。

読了目安 約9分 ・ 2026年4月1日基準

誇大広告は実害が出る前でも違反

表示してはいけない内容

  • 物件の所在、規模、形質、現在・将来の利用制限、環境、交通その他の利便、代金・借賃などについて、著しく事実に相違する表示や、実際より著しく優良・有利と誤認させる表示は禁止されます。
  • おとり広告のように実際には取引できない物件を表示する行為も問題になります。広告を見た人が契約せず、損害が生じなかったとしても禁止に違反します。
  • 新聞、チラシ、インターネットなど媒体を問いません。

広告開始と契約締結の時期は別条文

必要な許可・確認の後

  • 未完成の宅地・建物は、開発許可や建築確認など工事に必要な処分を受けた後でなければ広告できません。これが広告開始時期の制限です。
  • 必要な処分を受ける前は、自ら売買・交換契約を締結することも、売買・交換の代理・媒介をすることもできません。これが契約締結等の時期の制限です。
  • 広告開始時期の制限は貸借の広告にも及びますが、36条の契約時期制限は売買・交換に関する契約・代理・媒介が対象です。

取引態様は広告時と注文時に明示

売主・代理・媒介

  • 宅建業者は広告をするとき、自ら売主なのか、代理なのか、媒介なのかを明示します。
  • 広告を見ていない相手から直接注文を受けた場合も、遅滞なく取引態様を明示します。広告時に明示していても、注文を受けたときに改めて明示する必要があります。
  • 取引の途中で取引態様が変わった場合は、変更後の態様を明示します。

強引な勧誘も禁止される

勧誘時の基本

  • 勧誘に先立って、宅建業者の商号・名称、担当者名、勧誘目的であることを告げます。
  • 相手が契約しない意思を示した後も勧誘を続けること、迷惑な時間に電話・訪問すること、退去を求められても居座ることなどは禁止されます。
  • 将来の利益について断定的判断を提供することや、手付金を貸し付けるなどして契約を誘引することも禁止されます。

掲載開始後も広告を管理する

  • 実在しない物件だけでなく、すでに売却済みで取引できない物件をインターネット上へ掲載し続けることも、おとり広告として問題になります。
  • 積極的な虚偽だけでなく、重要な事実を表示せず、実際より著しく有利または優良だと誤認させる表示も誇大広告に当たり得ます。
  • 建築確認など必要な処分を申請中で、まだ受けていない段階では広告を開始できません。誇大広告には監督処分と刑事罰の両方が問題になることがあります。