不動産広告・景品表示法のルール
優良誤認・有利誤認、おとり広告、徒歩時間、新築表示など広告表示の基準を整理します。
良く見せすぎる表示を禁止
優良誤認と有利誤認
- 実際より著しく優良であると示したり、競争事業者より著しく優良だと誤認させたりする表示が優良誤認です。品質、規格、立地、設備などが対象です。
- 実際より著しく取引条件が有利であると示したり、競争事業者より著しく有利だと誤認させたりする表示が有利誤認です。価格、返済条件、割引などが対象です。
- 故意がなくても、一般消費者に与える表示全体の印象が実際と大きく異なれば問題になります。小さな注記だけで本文の誤認を必ず打ち消せるとは限りません。
不動産広告は公正競争規約で具体化
頻出の表示基準
- 徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分として計算し、1分未満の端数は1分に切り上げます。信号待ちや坂道などは通常、時間に加算しません。
- 新築と表示できるのは、建築後1年未満で、まだ人が居住したことのない住宅です。未使用でも完成後1年以上なら新築表示はできません。
- 価格は原則として1戸または1区画当たりの総額を表示します。管理費・共益費など継続的に必要な費用も、規約に従って明確に表示します。
- 取引態様、免許証番号、物件所在地、交通、面積、完成・入居時期、法令上の制限など、消費者の判断に重要な事項を正確に表示します。
おとり広告は掲載自体が禁止
実在しない物件、実在しても取引対象にならない物件、取引する意思がない物件を広告し、別物件へ誘導するおとり広告は禁止されます。成約済み物件を削除せず掲載し続けることも、おとり広告と判断されるおそれがあります。
広告を出す前の3点確認
消費者が誤解しない表示になっている?
- 実在し取引できる
成約済み・架空・取引意思なしではない - 重要事項が正確
価格・面積・交通・法令制限を確認 - 広告開始時期を満たす
必要な開発許可・建築確認等の後に広告
許可・確認前の広告開始制限
宅建業者は、必要な開発許可や建築確認などの処分があった後でなければ、工事完了前の宅地・建物について売買その他の広告をしてはなりません。契約締結時期の制限とは対象取引が異なるため、広告規制と契約規制を分けて確認します。
法令・出典情報
- 法令基準日
- 2026年4月1日
- 確認日
- 2026年8月15日
- 法令根拠
- 不当景品類及び不当表示防止法第5条、宅地建物取引業法第32条・第33条、不動産の表示に関する公正競争規約
- 更新内容
- 2022年施行の不動産表示規約改正後の徒歩所要時間・物件表示ルールで整理しています。
公式参照先
2026年4月1日時点の景品表示法・宅建業法と不動産表示規約を基に、不動産広告の主要論点を独自整理した記事です。