法令上の制限 ・ 農地法

農地法3条・4条・5条

農地のまま権利を移すのか、転用するのか、転用と権利移動を同時に行うのかを判断します。

読了目安 約7分 ・ 2026年4月1日基準

農地のままなら3条

農地を農地のまま売買し、または賃貸するなど、使用収益する権利を移転・設定するときは原則として農地法3条の許可が必要です。許可権者は原則として農業委員会です。相続による取得は3条許可の対象外ですが、農業委員会への届出が必要です。

自己転用は4条、権利移動付きは5条

3つの条文の分類

  • 所有者自身が農地を農地以外に転用するのが4条です。
  • 転用する目的で売買・賃貸等を行うのが5条です。
  • 4条・5条は原則として都道府県知事等の許可が必要で、5条は譲渡人と譲受人が共同申請するのが基本です。
  • 農地の下限面積要件は2023年4月に廃止されましたが、全部効率利用など他の3条許可要件は残っています。

市街化区域の特例

市街化区域内の農地を転用するときは、あらかじめ農業委員会へ届け出れば4条・5条の許可が不要となります。これは手続そのものが不要という意味ではありません。必要な許可または届出を欠く5条の権利移動は効力を生じません。

登記・面積・市街化区域の注意

  • 農地かどうかは登記簿上の地目だけでなく、土地の現況で判断します。登記が宅地でも、現に耕作されていれば農地法の検討が必要です。
  • 農地法3条の許可には、現在は全国一律の下限面積要件がありません。面積が小さいだけで3条許可が不要になるわけではありません。
  • 市街化区域内の特例は、4条または5条の転用について農業委員会への事前届出で足りる制度です。農地のまま権利を移す3条には、この特例を使いません。相続による取得は3条許可不要ですが、別途の届出が必要です。